今日は、ある女の子の話をしたいと思います。
彼女は、大学生の頃、学生のNGO団体に所属して支援活動をしていました。
自分が大好きな絵を描くことで協力できたらいいなと考えて、1から10までの数のかぞえ方の絵本を作り、カンボジアの孤児院の子供たちに届けるなどの活動をしていました(カンボジアは、ポルポト時代に知識層への弾圧が行われた影響で教育が行き届いていません)。
そして、大学を卒業してからも何らかの形でそうした支援活動に関わっていたいとの思いから、
後先もよく考えずに、フェアトレードの会社で、無給でインターンをするために、上京してきました。
(ちなみに、フェアトレードの詳しい解説は、
こちら。)
インターンの仕事はとても充実したものでしたが、東京で生活するとなると、やはり、現実がつきまとってきます。マンションの家賃や毎日の生活費。カンボジアとは違い、1ヶ月数千円で生活はできませんし、無給で生活していけるわけがありません。
やがて彼女は、貯金を使い果たし、食べるものにも困るほどの貧窮に陥り、パンの耳を
冷蔵庫いっぱいに詰めて、来る日も来る日も、パンの耳をかじる日々が続きました。
「とてもこのままでは食っていけない。」
いや、正確に言うと、
「このままではパンの耳しか食っていけない!」
ということに、この段階で気づきました(遅い!)
そうです、貧しい国の人たちの支援をしていて自分が貧窮から倒れてしまっては、元も子もありません。
彼女は、いったんそのフェアトレードのお店を離れて、パンの耳以外の食料を食べられるくらいの普通の生活が送れるように、給料の出る事務の仕事を始めました。
もちろん、全人生をかけて、支援活動に取り組んでいる方々もたくさんいらっしゃいますし、
本当に僕は、そういう人たちを尊敬してやまないのですが、世界に存在しているさまざまな問題に関心を持ち続け、自分にできることをできる範囲でやる、というのも、意味のあることなんじゃないかと、口だけ出して募金くらいしかしない僕は、そう思います。
それから1年が経ちました。
僕は、先日、
恵比寿にある第3世界ショップというフェアトレードのお店に行き、
フィリピン・ミンダナオ島の人たちがコゴン草という現地に生えている雑草の手漉き紙で作った手作り卓上カレンダーを買ってきました。
どの絵も、とても優しく、温もりが伝わってくるカレンダーです。
絵を描くことが大好きな彼女が、フェアトレードのお店のパートナーとしてデザインをしたものがカレンダーになったものです。
ガーデンプレイスから歩いてすぐのところにあるので、関心のある方は、ぜひ立ち寄って、
このカレンダーを手にしてみていただければなあと思います。
カレンダーは、
こちら。
いつでも登場:
c-man
posted by 175 at 21:47| 東京 ☀|
Comment(2)
|
TrackBack(0)
|
るん。
|
|