『大阪名物くいだおれ』の開店は、1949年。
洋服製造業を営んでいた故山田六郎市が、道頓堀に食堂を作り、
復興に寄与することを天命と考え、一念発起したのです。
半年後、身長168センチ、体重150キロの動く看板人形が登場。
現在の“くいだおれ太郎”の誕生です。
その後、融資元の銀行や外部コンサルタントから、
「あんな古臭い人形は店のイメージが悪くなるだけだから、撤去したほうがいい」と言われるなど、
何度かの試練もありましたが、その当時、『くいだおれ』を取り仕切っていた女将、
柿木道子氏は、父山田六郎が死の直前に言い残した言葉、
「人形を大事にせよ」を思い出し、「人形が悪いのではない」と思い、
太郎を守り続けてきたのでした。
そして1994年。
くいだおれ人形がオーストラリアの航空会社の宣伝に起用されたため、
くいだおれ人形も、初の海外旅行することになったのですが、
この時、パスポートに名前が要るからということで、
「くいだおれ太郎」と命名されたのでした。
来月、『くいだおれ』閉鎖後、太郎がどうなるのかはまだ決まっていませんが、
太郎はすでにくいだおれの太郎ではなく、大阪の太郎となっています。
そう。子離れのときなのです。
さようなら、くいだおれ太郎。
さらなる活躍を願ってます。
今までおおきにな。
調査員:175
世界のいろんな人シリーズ
1.アンナ・ポリトコフスカヤ
2.田岡 功
3.スワーダ・アル・ムダファーラ
きっと大騒ぎになるやろうなぁ。
早めに見納めに行っとこか。