今日は、ずっと前から楽しみにしていたリチャード一家や
どん底の仲間たちとの遠足の日。
まゆは、いつもの日曜日よりも早く起きて、
紅葉真っ盛りの奥多摩へと向かった。
前の日から御岳山の宿坊に泊まっていたリチャードたちとは、
１２時半に鳩ノ巣駅で合流する予定だった。
本当は、まゆも一緒に宿坊に泊まりたかったんだけど、
外せない仕事があったので、遅れての参加となったのだ。
少し早めに着いたまゆは、駅の周辺を少しぶらぶら歩いてから
待ち合わせ時間ちょうどに駅に戻った。けれど、まだ誰も来て
ない様子だ。そこでとりあえず、どん底メンバーの175に電話してみた。
「今、山の中を歩いてるのね。だからごめん、電波が悪くて、
声がよく聞こえ・・・」
そういって、途中で切れてしまった。
まゆは、「え、どういうこと？」と思いながら、でも、難しいこと
を考えるのはあまり好きじゃないので、気にせずに駅周辺の散策を続けることにした。
しばらくして、同じくどん底のC-manから、「あと１時間くらいか
かるからその辺りで時間つぶしておいて。」と連絡があった。
まゆは一瞬「えっ、まじ！？」」と思いつつ、難しいことを考える
のはあまり得意ではないので、気にせずに近くの鳩ノ巣渓谷まで足を伸ばして、
散策することにした。
あとから博学のC-man博士から聞いたんだけど、鳩ノ巣渓谷といえば、
地元ハイカーをして何度訪れても尽きない魅力があると言わせるほど
奥深い自然を抱える隠れた名所らしい。特に紅葉の時期には、
息を呑むほどの絶景を見せてくれるとのこと。
確かに、深い緑の木々とその間から覗く紅色に染まったモミジの
葉とのコントラストが見事で、時の経つのも忘れてしまうほどだった。
こうして１時間経って、もうそろそろどん底メンバーも着いた頃
かなと思い始めた頃、C-manから「今ケーブルカーで山から降りた
ところ。あと１時間ほどで着くよ。」と再度連絡があった。
「え、まじ！？」と、またもや一瞬、そう思ったものの、やはり、
難しいことを考えられないまゆは、細かいことは気にせずに、鳩ノ巣駅
近くの喫茶店で時間をつぶすことにした。
ケーキを食べたり紅茶を飲んだり、お店に置かれていた紙ナプキンで
バレリーナを作ったりしているうちに、あっという間に時間は過ぎ、
C-manから「いま着いたよ。」と今日３回目の電話がかかってきた。
こうして、予定より２時間遅れで、ようやくみんなと合流すること
ができたのだった。
難しいことは分からないけど、紙ナプキンでバレリーナを作った
りする特技を持つまゆは、早速その技をリチャードの小学生の
娘ダニエル、ジャスミンに披露して、一瞬にして彼女達の心を
わしづかみにすることができたり、
日本が世界に誇る文化である温泉に入りながら、
リチャードの奥様ソニアと異文化交流をしてあわただしい日常から
解放されたり、リチャード一家と別れたあと、
どん底のやっさんと175とC-manの３人を、
行きつけの小便横丁（一次会は焼き鳥屋、二次会はチョットバー）
に連れて行き、夢について熱く語り合ったりと、
とても充実した時間を過ごして、午後11時過ぎに、帰路についた。
どん底企画が、かけがえのない時間をまた提供してくれた。
ありがとう、どん底。ありがとう、Loser's Club!!
そう思うまゆであった。
（終）
週末の出来事を小説（もどき）仕立てで書いてみようとしたが、
やはり上手くいかないな。
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-C-manのオススメカフェ情報-
山鳩(Yamabato)
JR青梅線に乗って、立川駅から奥多摩方面に約1時間。鳩ノ巣駅か
ら歩いて１分ほどのところにある喫茶店で、上記の小説もどきの
中で、まゆが１時間ほど待たされた間に時間つぶしに使った喫茶
店。どん底のみんなと合流したあとにお昼ご飯を食べたのも、こ
のお店。
「自然と調和し、自然を畏れ敬う心」
こういったものを大切にするオーナーの心が、喫茶店の空気に
溶けこんでいると感じます。壁にかかっている書画の作品が、
自然感たっぷりの木の壁とマッチしていて、何時間でもいられる、
そんなお店です。
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月曜担当：C-man
