
『僕のスウィング』でお馴染みの、トニー・ガトリフ監督の新作を観に行ってきました。
『愛より強い旅』
フランスからスペイン、モロッコ、そしてナイジェリアへと旅する
ロード・ムービーです。こんな旅をしてみたくなります。
ガトリフ監督の作品で一番重要なテーマは、音楽(特にロマ、ジプシーの音楽)。
この作品にも、たくさんの音楽が登場します。
♪テクノ:現代人のトランス音楽
♪フラメンコ:アンダルシアのジプシー音楽
♪ライ:アルジェリア移民のブルース
♪スーフィー音楽:イスラム神秘主義のヒーリング音楽
CDをずっと再生しておけば、音楽に囲まれた生活はできますが、
音楽と一体になって生きることとは何か違うと思います。
ガトリフ監督の登場人物を見ると、音楽と一体になって生きるって何か分ります。
彼らにとって音楽は、手を洗ったりウガイをしたり、食事をするのと同じくらい日常のこと。
そしてその音楽がスバラシイ!!!
鳥肌が立ちます。
力強いポジティブなエネルギーと、喜びに溢れてます。
スペインにはフラメンコが、キューバにはサルサやチャチャチャやルンバが、
メキシコにはマリアッチが、グアテマラにはマリンバが、アルゼンチンにはタンゴが、
ドミニカ共和国にはメレンゲが、コロンビアにはクンビアががあります。
その国の老若男女に愛され、楽しまれてる音楽です(もちろん全員にじゃないけど)。
日本には??
演歌、三味線、民謡、童謡、能楽、狂言・・・
みんな何か違うんだよなー。
若い人には興味を持たれなかったり、伝統的過ぎたり、保護する対象になってしまってたり。
たぶん、日本で一番近いのは、沖縄音楽だと思ってます。
でもぼくは沖縄人ではないので、沖縄音楽に対しても、
やはり観客としてしか関係を持つことができません。
その国の人たちの深い部分とつながってる音楽があること。
これは、ぼくが海外旅行に行って、日本と比べて羨ましくなる点のひとつです。
日曜担当:175

> 日本で一番近いのは、沖縄音楽
↑↑
確かに!目からウロコです。
なかなか雰囲気のあるロードムービーでしたよね。個人的には世界の音楽をバックミュージック的に使ってほしかったので、ちょっと全面にもろ出し過ぎ!?って感じがしちゃいました。
フラメンコの音楽と踊りよかったですね!
ガトリフ監督はジプシーの血をひくと言われているだけに、「音楽と一体になって生きている」という感覚が映像からあふれ出していますよね。「スウィング」について書かれている方も読ませて頂きました。好きな監督が私とかぶっていて、とても興味深く思いました。
旅も好きですし、とてもおもしろそうなブログなので、また時間見つけてゆっくり拝見させていただきたいと思います。
ほんとこの映画は音楽を非常に効果的に使った印象的な作品ですね。音楽が内容そのものになってます。ところで
「その国の人たちの深い部分とつながってる音楽があること。これは、ぼくが海外旅行に行って、日本と比べて羨ましくなる点のひとつです。」
と言っておられるのには、心から共感します。そうですよね。
でも、今でも手遅れということはないと思いますよ。吉田兄弟みたいなのもでてきているし、こだわりや偏見を持たない若い世代が邦楽を現代化してリスナー、プレイヤーの裾野を広げ、それが伝統的邦楽の活性化ももたらす、というようなことが起こったらいいな、と思ってます。
私も、
「その国の人たちの深い部分とつながってる音楽があること。これは、ぼくが海外旅行に行って、日本と比べて羨ましくなる点のひとつです。」
これに共感です。
私はフラメンコを習い始めてまだ1年未満なんですが、きっと、どれだけ習ったとしても、どれだけ音楽に触れたとしても、本物に触れることってできないんだろうなあって思います。
こないだ、三線を習ってる友達も同じこと言ってました。
その土地とか血とかに根ざしたものは、やっぱりどうやっても真似にしかならないんですよね。
でもそれでもやっぱり憧れますね〜
この映画を見て
すべてのリズムや音楽は
全世界、繋がっている気がしました。
アフリカ発祥、みたいな感じ。
日本の民謡は発展途上なんじゃないかと
ふっと思ってみたいりして。
音楽のルーツをくすぐる面白い映画でしたね。
この映画大好きです。
というか音楽がかっこいいです。
ホテルルワンダも!