前回は、外こもりを実際にしてた人が書いた本を紹介しましたが、
今回紹介するのは、日本社会が嫌で、日本を飛び出して、
そして海外でもがいている沈没者たちの取材を続けている著者が書いたこの本。
『日本を降りる若者たち』
外こもりだけでなく、ワーホリから流れてきた人たち、留学リベンジ組などの沈没者、
そして、その国が好きでその国に移り住んでほんとにがんばってる人たち、
その他いろんなタイプが紹介されています。
あとがきでこんなことを書いています。僕は幸運だった。アジアを書くという居場所がみつかり、
いまのところ、なんとか日本で暮らすことができるからだ。
いや、それは不幸なことだったのか。
僕自身、外こもりの人々と同じ因子をもっていて、
ひとつボタンをかけ違えれば、彼らと同じようにバンコクの
下町の安いアパートにこもっていたのかもしれなかった。
そんな暮らしになびいていきそうな自分がいるのだ。
書評担当:175
2009年05月22日
『日本を降りる若者たち』 下川裕治
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