2006年01月22日

『氷海の伝説』(☆☆☆☆☆)

hyoukai.jpg

いや〜、今年は新年早々すごい映画に当たってしまいました。

北アメリカ大陸最北端に住むイヌイットに、先祖代々語り継がれてきたアタナグユアト
(足の速い人)の伝説に基づく壮大な叙事詩です。初めて観たイヌイット映画!

氷海の伝説

ストーリーですが、アタナグユアトという青年が、昔からのライバル、オキと決闘し、
オキの許嫁を勝ち取ります。しかし、しばらくしてアタナグユアトが2番目に選んだ妻は、
なんとオキの妹。さらにこの妹が、アタナグユアトの兄と関係を持ってしまいます。

怒ったアタナグユアトは、オキの妹を追い出すのですが、それを知ったオキは激怒し、
昼寝をしていたアタナグユアトとその兄を襲い、兄を殺してしまいます。

と、まあこんなドロドロした人間関係が続くのですが、不思議なことに、
この映画の舞台となる氷の世界があまりにも美しいためなのか何なのか、
厳しい自然の中でたくましく生きている人々の物語として、
ぐいぐい引き込まれてしまうのです。あっという間の3時間でした。

それからこの映画を観ると、その音楽にも驚くと思います。
イヌイットの伝統音楽がかかるのですが、その音楽が、
オーストラリアの先住民アボリジニの楽器ディジュリドゥみたいな音楽だったり、
仏教のお経を読んでいるような音楽だったりするのです。不思議。

こんな人たちも、この映画をお勧めしています。

◆美しく、広大な背景の中、スリリングな展開の中に、神話的、呪術的世界を感じた。
 関野吉晴(グレートジャーニー 探検家)

◆出演者全員の眼差しの奥にある"微笑み"は北極圏の民が5千年の歳月を
 経て獲得した21世紀の人類への贈り物だ。
 龍村仁(「地球交響曲」監督)

◆登場する人々の顔と氷海の風景は、そっと心に入ってきて、しっかりと根をおろす。
 寝ても覚めてもこの映画の世界がずっと見えている。
 池澤夏樹(作家)


ぜひ観てみてください!

日曜担当:175

洋画全般 - 映画
posted by 175 at 13:37| 東京 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どん底MLの175さん映画ランキングを読んで、
「母たちの村」のリンクから飛んできたのですが、
違うレビューに飛びました。一体どうなっているのですか?
Posted by 匿名 at 2007年12月21日 13:55
あ、ほんとだ

リンク張り間違えました。

(正)
http://www.alcine-terran.com/main/moolaade.htm

ご指摘ありがとう、らぐじ〜。
Posted by 175 at 2007年12月21日 17:16
俺とちゃうで。
Posted by らぐじ〜 at 2007年12月21日 20:24
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「氷海の伝説」
Excerpt: 氷海の伝説 「spiritual bookstore BOOK CLUB KAI」のホームページで紹介されていた映画「氷海の伝説」を観ました。イヌイットの部族に伝わる精霊と人間の関わりを描い..
Weblog: Bodhi Tree Book Club
Tracked: 2006-03-20 12:59
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