2011年03月27日

『学問のすすめ』 福沢諭吉

 

学問のすすめ

こんな面白くなさそうな名前の本を読むことは一生無いと思っていたのですが、
最近はまっている“まんがで読破”シリーズにあったので、
全く期待しないで読んでみました。

そしたらこれがめちゃくちゃ面白かった!

といっても表題の『学問のすすめ』部分ではなく(この部分はフーンというくらいの感想)、
この本の約7割を占めている『福沢諭吉物語』がとても面白かったのです。
諭吉さんは、例えるなら、米国のメジャーリーグに最初に単身乗り込んでいった
野茂英雄みたいな人だったんですね。

当時の最先端の国であり、強国であったオランダの学問を学ぶため、
大阪で緒方洪庵が開いていた適塾の門下生となり、頭角を現して塾生長になり、
江戸に派遣されて築地に蘭学塾(後の慶応義塾)を開いたのが、福沢諭吉23歳のとき。

得意のオランダ語で世界を渡り歩いてやろうと考えていたところ、時代は変わり、
世界は英語がスタンダードになっていて愕然とするのですが、また一から英語を学び始め、
1860年、勝海舟らと共に咸臨丸に乗って米国へ行きます。

その後、欧州も訪問し、帰国後、尊王攘夷の嵐が吹き荒れていた当時の社会の中で、
欧米の社会や政治を紹介する『西洋事情』という本を出版し、日本の文明開化の流れを
推し進めます。

こんなに気骨のある人だとは全然知りませんでした。

それにしても、自らが下級武士の出身だったため、いわれのない差別に苦しみ、
この差別と戦い、その結果、「天は人の上に人を造らず」という思想に辿り着いた
福沢諭吉が設立した学校が、今では特権階級や金持ちのための学校(特に幼稚舎?)
なってしまっているのは、何とも皮肉な話しです。

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2011年03月05日

『旧約聖書』・『新約聖書』

 

キリスト教徒でもユダヤ教徒でもイスラム教徒でも無いのですが、読んでみました。
神と人間との間に結ばれた契約が記された世界的ベストセラー。

旧約聖書』;紀元前1,500年頃〜紀元前400年頃

信者ではなくても知っているアダムとイブの話や、ノアの方舟、
バベル(語源は“バラル”=混乱)の塔、モーセの十戒の話などが書かれている、
全39巻にもなる大作です。※この漫画では約400ページに纏められています。

ユダヤ教唯一の聖典で、キリスト教の聖典のひとつでもあります。
(さらにイスラム教も、その一部を啓典としています。)

読んで驚いたのは、その血生臭い内容でした。

神は、“主”に従わない者に対して、街を丸ごと滅ぼしたり(ソドムとゴモラ)、
子どもを全て殺したり(出エジプト記)といった災いを起こします。

古代イスラエル王国の最盛期を築いたソロモン王は、国の繁栄のために、
異教徒を認めることも必要という賢明な判断をしたのですが、
これが神の怒りに触れ、その後、王国は分裂し、バビロニアに滅ぼされます。

“主は偉大な神であり、妬みの神である。”という言葉が象徴的です。

新約聖書』;紀元後1〜2世紀頃

イエス・キリストの誕生や死と復活、イエス・キリストを信仰するすべての人々への
救いの成就の宣言と契約のことばが記されています。
こちらは全27巻。※漫画では約200ページ。

これを読んで初めて知ったのは、キリスト教の布教に大きな貢献をした使途パウロの
バックグラウンド。今でも、前ローマ法王のヨハネ・“パウロ”2世の名前にもなっていたり、
キリスト教信者の多い国にはポールとか“パウロ”という名前の人がたくさんいたりするので、
当然十二使途のひとりなんだろなと勝手に思い込んでいたのですが、全然違ってました。

パウロは、もともと、当時イエスを信仰する人々を迫害していたパリサイ人
(ユダヤ教の中の一派)だったんですね。

それが、復活したイエスにより目を見えなくされ、その後、キリスト教徒の祈りにより、
目から鱗のようなものが落ちて再び目が見えるようになり(「目から鱗」の語源)、
その後、キリスト教の洗礼を受けたそうです。

書評担当:175

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