2010年11月28日

『イエスのショッピング〜買い物やめろ教会の伝道〜』(☆☆☆☆☆)

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松嶋×町山 未公開映画祭』が始まりました。
早速、まとめて5作品コース(2,000円)を購入して、まず観たのがこの映画。

イエスのショッピング〜買い物やめろ教会の伝道〜

大消費社会の米国では、11月末からクリスマス商戦が大盛り上がり。
米国人の買い物といえば(リーマンショック後は変わったのかもしれませんが)、
とにかく借金してでも買い物をすることで有名です。
毎年、この時期に50兆円ものお金が買い物に費やされるそうです。

聖なるクリスマスがそんな浪費のための日になってしまっていることを懸念して、
クリスマス商戦打倒のために立ち上がったのが、“買い物やめろ教会”のビリー牧師。

大消費社会の象徴であるメガストア(トイザラス、ウォルマート、スターバックスや、
年間4,200万人もの人が訪れる米国最大のメガモール“Mall of America”など)に対し、
ゴスペル(聖歌)とダンスで抗議活動を繰り広げます。

そして最後にして最大のボスキャラは、あのディズニー・ランド!
ディズニー・ランドに潜入し、パレード待ちのお客さんの前で、
突然の抗議活動(もちろんゴスペルとダンス)を繰り広げます。

「浪費はやめて分別のある買い物をしよう」という、ごくまっとうな主張を、
こんな笑える方法で繰り広げているビリー牧師、かっこよかったなあ。


こんなにおもしろい映画なのに何で日本では公開されないんだろう…

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P.S.買い物やめろ教会の信者のみなさん
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2010年11月20日

『珍日本紀行』 都築響一

 

秘湯に地酒に名物料理。旅行って、ほんとにそんなもんなのか?
アマゾンにもサハラ砂漠にも飛んで行くけれど、名もない田舎には一生行かない
我々日本人にとって、もしかしたらいちばんの秘境、それは日本の地方なのだ。

ということで、著者の都築響一さんが93年〜96年頃に訪れた
日本の地方にひっそりと佇む数々の秘境が紹介されている写真集です。
全ページがカラーなのがうれしい!

珍日本紀行

秘境はテーマごとに分類されて紹介されていて、
その一部を紹介すると、“仏教テーマパーク”、“地獄・極楽”、“エロ宇宙”、
“金と金塊”などなど。この分類だけでも大いに知的好奇心をそそられます。
伊豆に車で行く時にいつも気になっていた「野生の王国」も紹介されていました。

いくつか行きたい所もあったので、ネットで検索してみたのですが、
ほとんどが既に閉鎖されていて、今では廃墟ツアースポットになってたりもしました…
そんな廃墟の全盛期を記録した本に図らずもなってしまっていることも、
この本に新たな価値を付け足しています。

珍世界紀行アメリカ編』ももうすぐ出版されるようです。

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2010年11月14日

『Orgasm Inc.』(☆☆☆☆)



最近、映画マニアにはたまらないTV番組を見つけました。
東京MXテレビで金曜深夜に放送している『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』。
番組名どおり、日本で未公開の海外ドキュメンタリー映画を全編流してくれます。

そんな番組で最初に観た映画がこれ。

Orgasm Inc.

世界の人口に占める割合が5%であるにもかかわらず、
世界の処方薬(医者の処方箋が必要な薬)の45%を消費しているアメリカ合衆国。
ここでは、次々と新しい病気が創り出されます。
創り出す代表的なパターンは、これまでは病気と見なされていなかったこと
(例えば“貧乏ゆすり”)を、病気ということにして、その説に賛同する医者を集め、
マスコミを使って世の中に広め、それと歩調を合わせて製薬会社が薬を販売するという方法。

この映画でもそんなパターンのひとつが取り上げられています。
病気(?)の名前は、“女性性機能障害”=FSD(Female Sexual Dysfunction)。
女性がオーガズムに達することができないことを病気であるとして、
大手製薬会社などがその治療薬の開発競争に励んでいるのです。

もちろん、そんなことは病気ではないと主張する学者や医師もいて、
FDA(米国食品医薬品局 ※日本でいえば厚労省。)も巻き込んだ
大騒動になっていくというマジメな映画です。


ちなみに、過去にこの番組で取り上げた映画を有料でWEB公開もするそうなので、
興味のある方はチェックしてみてください。



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2010年11月06日

『援助じゃアフリカは発展しない』 ダンビサ・モヨ



過去60年間にわたり、1兆ドルを超えるアフリカ向け援助が行われてきたにもかかわらず、
見るべきものは多くない。
だが仮に、援助により本来達成すべきものが達成されなかったというように、
援助が無害なものであったというのならば、この本は書かれることはなかっただろう。
問題は、援助が慈悲深いものではなく有害である点にある。
援助はもはや潜在的な解決策の一部ではなく、実際には援助そのものが問題なのである。

こんな過激な主張がとても冷静に論理的に書かれていて、
なるほどなあと思うことが何度もありました。

ザンビアの首都ルサカに生まれ、ザンビアで教育を受けた後、
世界銀行やゴールドマン・サックスで働いたダンビサ・モヨさん渾身の一冊です。
彼女は、2009年5月に「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれています。

援助じゃアフリカは発展しない

ぼくも援助懐疑派なのですが、そんな発言をすると冷酷な人間のように思われそうで、
この手の話題のときは静かに黙っていることが多かったのですが、
この本を読んだおかげで、援助に対して感じていた違和感がかなりスッキリしました。

そして、援助を批判するだけでなく、
代替案(“中国と仲良く”とか“マイクロファイナンスを活用”とか)も示していますし、
援助を止めたらアフリカの貧困がさらに拡大して酷いことになるんじゃないか?というような、
素朴な疑問にもしっかり答えています。

ちなみにこの本で批判している援助は、国家間の援助(低金利ローンと贈与)のことであって、
災害時の緊急援助や慈善団体が行う草の根援助については特に触れていません。

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