5、6年前にラテンにはまっていた時期があり、
ラテン音楽とかラテン文学とかをいろいろ聴いたり読んだりしていたのですが、
その時、ポルトガル人のノーベル賞受賞作家ジョゼ・サラマーゴが書いた
『白の闇』という本を読みました。
ある日突然発生した原因不明の感染症“白い病”。
感染すると、失明します。
あっという間に感染は広がり、全世界の90%の人が失明します。
施設に強制隔離される感染者たち。
そしてやがて施設の中で始まる欲望丸出しの抗争。
悲惨な状況で剥き出しになる人間のエゴがリアルに描かれていて、
まったく恐ろしい話だなあとか思いながら読んだ記憶があるのですが、
最近、その本が映画化されました。
『ブラインドネス』
よくできていました。
笑いのセンスも好きでした。
そして、なぜか木村佳乃も出演しているのですが、演技がんばってた!
(エンドロール見るまで、木村佳乃だと気づきませんでした。)
そんな木村佳乃を含め、突然の失明に絶望して、
施設の中で自暴自棄になっていた感染者たちが、
ひとりの老人が持っていたラジオから流れてくる音楽を聴いて、
みんなで安らぐシーンがあるのですが、あれはいいシーンだったなあ。
そのシーンでラジオから流れてくる曲です(30秒過ぎからの曲)。
映画担当:175